あなたのために出来ること

一緒に委員をするなんて…



「ふぅ―」
ちっちゃくため息をした時、後ろから声をかけられた。




「さ―わ―チャン」




振り向くと、田口憂夜が立っていた。




「えっ、さっ先に出たはずじゃ…」
しまった、声が裏返ってしまった。




「あぁ…うん。雨降ってきたから、傘取りに行ってた。」




そう言われて外を見ると、かなり激しく雨が降っていた。




「傘忘れちゃったな…」




すごく小さな声だったはずなのに、彼には聞こえていた。




「この傘に入る?」



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