6年生物語
さっきの松下が言った意味が分かった!
あたしが佐山をまだ好きだと思って、言ったんだ。
でもあたしにとって、この席は…最悪。
「柚亜(ユア)〜!ひさしぶり」
「南野さんおはよ!」
友達の野田恵(ノダメグミ)と池田梨子(イケダリコ)。
5年から同じクラス。
「飛鳥ちゃぁ〜ん!!」
友達の柑凪飛鳥(カンナギアスカ)。
「お久〜♪柚亜っち♪♪」
友達の菊池楽々(キクチララ)。
「お久っ♪♪」
少し会ってなかっただけなのに…。
やっぱり、ひさしぶりで…懐かしい感じがする。
笑顔になる…。
ガラッ
「また貴方たちの担任になれてとても嬉しいです」
担任の先生は国語担当の天野雪(アマノユキ)先生。
……始業式が始まる。
「〜〜〜〜〜」
つまらない校長先生の話が耳から通り抜ける。
「かったる〜」
「ねぇ」
隣に立ってる梨子ちゃんと、先生と見つからないように、他愛のない話をする。