ヤクビョウ神†天使の微笑み†
『あのゴーストたち、あの子の“守護霊(ガーディアン)”じゃなさそうだし、なんか怪しいわね・・・』

 その時、女性はクルッと振り返って刹那たちの方を向く。



「っ!
 気付かれた!?」

 慌てて草陰に身を隠してやり過ごす。





「こらっ!
 あんた、そこで何してる!」

 刹那はビクッと飛び上がり、後ろを振り向くとそこには自転車に股がった警官が、こちらを怪しいものでも見るかのように睨み付ける。



「あ、いえ、別に怪しい者じゃ・・・」

「ホントかぁ~?
 まさかあんた、ストーカーじゃないだろうな?」

「ストーカー!!?」
『ストーカー!!?』

 刹那と雫は同時に叫ぶ。



「ち、違いますよ!
 僕はただ・・・」

「ただ、何だ?」

 言葉に詰まった。

 あの子の周りに幽霊がいるから気になった、なんて言っても信じてもらえる訳がない。
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