ヤクビョウ神†天使の微笑み†
 それから、笛の音が鳴り止んで辺りに静けさが戻った時、



「川にお戻りなさい」



 静かな少女の声がこの川辺に響き渡る。

 続いて、魚のゴーストたちもその言葉に従い、川の水に潜って消えていく。



 そして何事も無かったかのように、その場には刹那と雫が倒れている以外、何も居なくなってしまった。

 笛を奏でる少女も、群れをなして2人を襲っていた魚のゴーストたちも皆、今は影も形も無くなってしまった。



 まるで、今までの出来事は全て幻であったかのように・・・





 ・ ・ ・





 あの後、刹那はどれだけ寝ていただろうか・・・?

 一枚の毛布が掛けられ、クリーム色のソファーの上に寝かされていた。
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