ヤクビョウ神†天使の微笑み†
 彼もまた、霊力者と契約をしたガーディアンであって、しかもその霊力者があの女社長怜華さんであることを刹那は知っている。

 ということは、ここは怜華さんの受け持っている会社マーベラス社だということだ。

『それにしても驚きましたよ。
 気晴らしに川辺を散歩していたところに、気絶していたお二人が倒れていたというではありませんか』

「すみません、散歩の邪魔をしてしまって・・・」

 刹那は謝罪する。



「構いませんよ。
 でも、運んで来るのは大変でしたが・・・」

 周慈は軽く笑って雫に視線を移す。



『でも1つ、気になることが有るんですよ』

「気になること、ですか?」

 刹那は軽く首を傾げて見せた。



『はい。
 実は、あの川には成仏しないまま、ずっとさ迷い続ける魚のゴーストが居るんですよ。
 しかもたくさん・・・』
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