ヤクビョウ神†天使の微笑み†
『恐らく、あなたたちの危険に気付いた心優しき人が助けてくれたのでしょう。
 と言っても、思い当たる節がそれしかありませんがね』

 ニコリと笑って喋る横で、雫がソファーの上でもぞもぞと動き出した。



『うっ・・・

 ここはどこ・・・?』

「雫!」

 辺りをキョロキョロ見回す雫の目線が刹那で止まった。



『刹那!?
 良かった~、無事だったのね!
 一時はどうなるかと・・・?!』

 刹那から少し視線を右に寄せた雫は、ようやく周慈の存在に気が付いた。



『しゅ、周慈さん!
 な、何でここに?』

 まるでいきなりその場に現れたというような驚きようだ。



『そうですね、何ででしょう?
 あなたたちをここまで連れてきたからでしょうかね』
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