ヤクビョウ神†天使の微笑み†
2人はそこの最上階の一番右端に位置した部屋を借りて住んでいる。
玄関を開けて見える景色といったら、広い川を挟んで建ち並ぶビルや商店街や住宅地などが密集していて、緑の少ない風景だ。
マンションを出た2人は、右にのびる住宅地の集まる道を行くのではなく、左の川に向かう、まだ緑の残る道を歩いていく。
途中に生える木はそこら辺にポツンとあるくらいで、やはり心細い雰囲気だが、なぜか落ち着ける。
『この道、よく2人で歩いたよな』
雫が刹那の横を歩きながら話しかける。
「ん、初めて手を繋いだのもこの道だったな」
『・・・』
「どうした?」
『また手を繋いでみたいな・・・』
雫はふと立ち止まり、前を見つめたまま言う。
「ほらよ」
刹那は左手をそっと差し出す。
玄関を開けて見える景色といったら、広い川を挟んで建ち並ぶビルや商店街や住宅地などが密集していて、緑の少ない風景だ。
マンションを出た2人は、右にのびる住宅地の集まる道を行くのではなく、左の川に向かう、まだ緑の残る道を歩いていく。
途中に生える木はそこら辺にポツンとあるくらいで、やはり心細い雰囲気だが、なぜか落ち着ける。
『この道、よく2人で歩いたよな』
雫が刹那の横を歩きながら話しかける。
「ん、初めて手を繋いだのもこの道だったな」
『・・・』
「どうした?」
『また手を繋いでみたいな・・・』
雫はふと立ち止まり、前を見つめたまま言う。
「ほらよ」
刹那は左手をそっと差し出す。