日向葵
「ん~と………、」
説明通りにやるけど不器用な私はなかなか上手く出来ない
「貸して」
静かに見てた野球少年が私の手から割り箸と紐を引ったくった
「………………」
その目は真剣そのもので、声をかけるのに戸惑った
「よし、やれば出来んじゃん俺!」
わ、……………なんか私より上手で器用
「ありがと、ございます」
そこには凛としたヒマワリがキレイに並んでた
「じゃあ俺は練習戻るね」
私は最後にペコリと頭を下げた
金網を飛び越えて戻って行ったけど、先生に怒られてるみたいで帽子を取って頭を下げてた
悪いことしちゃったなぁ~、
ショボンと視線を下げると花壇の隅に野球ボールが置いてあった