日向葵




弥太くんは私を見ない




私は弥太くんから目が離せないのに





「邪魔したね、じゃ」






弥太くんの背中が去ってく







弥太くん………………






「葵!追いかけろ!」






「………む、りぃ~…」




私はその場にしゃがみこんだ、もう立てない



足が震える、声も出ない





声は出ないのに 涙 だけは一向に止まる気配はない




もうヤダ、無理。




拒否されたくない、突き放されたくない




傷付くくらいなら近寄らない、触らない、見ない






「チッ!バカ野郎」



昴は机を蹴飛ばして教室から走り出てった







これで二度目







昴にも嫌われる








「~……も、ヤダぁ~……」




私は弱い何も出来ない






諦めることしか出来ない

















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