日向葵




昴が蹴飛ばした机は倒れたり重なってたり斜めになってたり



本気で蹴りやがったな





やっと冷静になれた




もう………………終わり






最初から期待なんてしなければ良かった…………



知り合わなければ良かった…………………





弥太くんの優しさに触れたくなかったよ……………















ガタッ





「葵!いるか?」






「……す……ばる、」




怒って出てっちゃった昴が帰って来た







息を切らして、肩で息をして





「何………で………」






その後ろには弥太くんもいた、下を向いて唇を噛み締めて、苦しそうな顔で










私は、そんな顔をさせたかったんじゃない
















< 52 / 59 >

この作品をシェア

pagetop