日向葵





「お前らはバカだ!どうしようもねぇバカ野郎だ!このバカ野郎!」




「な、によ………」






「………………」




「もう良いの、諦めるの!諦めたいの!ほっといて…………私に触れないで、……………もうこれ以上嫌われたくない…………」








私の言葉を聞いて弥太くんは顔を上げた



口を強く結んで



決意した顔で









「俺…………ゴメン………」






久しぶりに聞いた優しい声だった








「……何で、弥太くんが謝るの………?悪いのは私だよ、しつこくて、ウザくて、ゴメンなさ………」






「違う!日向は悪くないんだ、ホントは俺がちゃんと言えばよかったんだ」




大切な人の意味は好きの意味じゃないって………?




「おい弥太、お前そんな曖昧な言葉ばっか使ってっから葵が勘違いして考え過ぎるんだよ、もっとストレートに言わなきゃ伝わるもんも伝わんねぇよ?」








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