騎士はキミに恋をする

敵は何人いるのだろう?
気配からして少なくとも3人か?

思考を巡らせていると、
不意に、1人の黒装束が、
自分の腕の中にいる者に向って
得物を振り上げた。

「……!!」

反射的にテラスは、
枕の下にあらかじめ忍ばせておいた、
自分の剣を掴み、
鞘で振り下ろされた得物を止めた。

「…っ。」

黒装束が
驚いたようにその場を飛び退く、

「何だ?お前ら?」

テラスの言葉を無視するように、
黒装束の者たちは
テラスに躍りかかってきた。

数は4人、いける。

テラスは立ちあがりながら
鞘から剣をひき向くと、
横から来た2人を
横殴りにするように剣で斬った。

「…!」

続いて前から、
短剣が2,3本跳んできた。

それを最小限の動きでよけ、
左手に持っていた鞘を
前にいたやつの鼻っ柱にぶん投げた。

そいつは顔面を抑えて
その場に膝をついた。









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