騎士はキミに恋をする

「――――――――――っ」

君の名前は
誰の耳にも聞こえることなく
暗闇に溶け込んだ。

涙は止まらないまま、
テラスは瞳を閉じた。

眠かったわけではない。

ただ、
ただ、

君が消えてしまったという現実から
目を逸らしたかっただけだった。














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