騎士はキミに恋をする
Ⅰ 目覚めた少女
少女は、
いかにも嫌そうな顔で言い放った。
「い・や・だ!!」
「いいじゃーん!いーこーおー!」
「そうだよ!あの藍那<アイナ>様が、
すぐそこにいるんだよー?!」
藍那とは今、
女子学生の間で流行りに流行っている、
人気アイドル。
ちなみに、少女
【三上 玖澪羽<ミカミ クレハ>】は大嫌い。
「じゃあ、2人で行ってきなよー。」
「えぇー?!」
「クレハは方向音痴だからだめ!」
玖澪羽の提案は、
友人Aによって一刀両断された。
「んー。じゃあ、そこの
ベンチに座って待ってる。」
玖澪羽は近くにあった、
ベンチを指差していった。
「・・・・。わかった。
絶対にベンチから動かないでね!」
「うん。いってら。」
2人はそういって、藍那がいる方へと
ダッシュで走っていった。
Ⅰ 目覚める少女