騎士はキミに恋をする
遠くで、
何か黒いものが
いくつか飛んでいるのが、見えた。
「ねえ、」
「ん?」
「あっちで何か黒いものが飛んでいたけど、」
「! 伏せろ!」
突然、玖澪羽はテラスによって
ユートピアの背に
べたんと伏せさせられた。
「な、何・・・?」
「正義の騎士団だ。
あいつ等に見つかるとまずい。」
テラスが姿勢を低くしながら、
玖澪羽の耳元で言う。
「正義の騎士団??
問題ないじゃん。
あ、あんたもしかして悪党?」
「ちっげぇよ!!」
テラスが反論した。