騎士はキミに恋をする
そんな事をしている間にも、
黒いものの集団は、
玖澪羽たちに迫っていた。
「ちょっと!
あいつらのほうが速くない?」
「あいつらの竜は、スピード型の竜だ。
攻撃型のユートピアは
追いつかれるに決まっているだろう?」
「そんなの初耳だよ!」
こんな風に2人がぎゃあぎゃあやっている間に、
2人と1匹は、集団に囲まれてしまった。
「ちっ。予想以上に速い!」
「どーすんの?」
「・・・もちろん。」
テラスは、腰に下げている剣を
右手で引き抜きながら言った。
「闘うに決まってるだろう?」
それが合図だとでもいう様に、
ユートピアは咆哮したしながら、
口から、炎を吐いた。