騎士はキミに恋をする
50分後…。
私はぐったりした状態で、
ドレッサーの前に座っていた。
着ているドレスは、
バラを連想させる鮮やかな赤色に、
ドレスの裾や胸元に
白いリボンをあしらったドレス。
首には、
赤い宝石がちょこんと着いた、
シンプルなチョーカーをつけられた。
そして今はというと、
未だ濡れていた胸の下ぐらいまでに長い
私の髪を乾かしてもらうと同時に、
薄くではあったが
化粧を施されていた。
「お風呂入った意味あったのかなぁ…?」
ぽつんと呟く、
するとメイドが
「大丈夫ですよ。
もう一回お風呂に
入ればいいじゃないですか」
と、楽観的に言ってきた。
その言葉に何故か疲れ
玖零羽は少し肩を落とした。