騎士はキミに恋をする
「あんた、
大人じゃないの?」
「俺はまだ、16歳だが?」
当たり前のように言うテラス。
玖澪羽はショックを受けた。
なぜならテラスのほうが、
玖澪羽よりも1つ年下だからだ。
「老け顔っ。」
脳内に浮かんだその言葉を
少し皮肉をこめて言う。
「失礼な。
そーゆうお前は童顔じゃないのか?」
少しむっとした顔で
言い返してくるテラス。
「これでも17ですー。」
べーっと、
舌を出しながら言い返した。
「ほら、そういう所が子供なんだ。」
今度は少し勝ち誇ったように
言い返してきた。
「…っ!」
次の文句を言おうとしたその時、
パンパンッっと手を叩く音がした。
見ると、
さっきの副メイド長が立っていて、
「そんな口喧嘩をしている時点で
2人とも子供です。」
と、にこやかに両成敗した。
「さあ、料理が冷めてしまいますよ。」
副メイド長がそう言って、
2人は喧嘩を止め、食事をとった。
まだ、2人の腹の虫は
治まっていなかったが…。