騎士はキミに恋をする
寝ているテラスは、とても幼く見えた。
少なくとも、
昨日見た顔とは違う。
完全に、
遊び疲れた少年の寝顔。
無邪気なその寝顔は
きっと母性本能の強い女性ならば、
全員ノックダウンだろう。
その位威力が半端なかった。
玖澪羽も、
その絶大な寝顔攻撃に
負けそうになっていた。
「くぅ…っ。
その攻撃はつらい…。」
思わず空いた手で
その頬に触りそうになりながら、
玖澪羽は小さく悶絶してた。
だが、
その攻撃も長続きはせず、
玖澪羽も次第に慣れ、
ついには眠気に負けてまた目を閉じた。
手首に感じる温かい熱を感じながら。