騎士はキミに恋をする
Ⅱ 美しい人達
それから10分ほどして
入ってきたメイド数人に誤解をされ
2人して慌てて弁解した。
そんなわけで2人の痴話喧嘩は
またもやお預けになってしまった。
Ⅲ 美しい者たち
「あ、そうだ、」
不意にわたしの後ろで
コルセットをぎゅうぎゅうに
締め付けている副メイド長が言った。
「な、んですか…。」
さっき朝食をお腹いっぱいに食べて
今、コルセットのせいで
若干吐きそうになっている私は聞いた。
「今日はお2人で国を
散策に行ってはどうですか?」
「テラスと私が?」
「そうです!」
さぞ楽しそうに見える副メイド長。
あの、もう少しだけコルセットを
緩くしてもらってもいいですか?