一途な恋愛
無言のまま家についた。
「あ、ここです・・あの、送ってくれて、ありがとでした!」
お礼を言って家に入ろうとすると、先輩に腕を掴まれた。

「っ!?///」びっくりして言葉にならない声を出してしまった。

「メルアド・・教えてくんね?」
メ、メルアド?あたしのなんか聞いてどうするんだろ・・?

「いいですけど、あたしの聞いてどうするんですか?」

先輩は一瞬固まったけど、すぐ笑顔に戻って、「天然。」って言った。
どこが??って自分じゃ分かんない。

メルアドを教えた後、家に入ると、何をしたわけでもないのに、
家族と顔を合わせるのが恥ずかしくって走って自分の部屋に入った。

「海ー?帰ったの??」そんな陸兄の声は耳に入らない。

なんだろう・・煉くん家に居た時とは違う感じのドキドキ・・。
止まらない・・・・・。

コンコン

深呼吸をして、ドキドキを落ち着かせた。

「はい。」

入って来たのは、空兄。うちは5人兄弟でお兄ちゃんが4人いる。

あたしが一番下、次に柚兄、次に空兄、次に朔兄、そして一番上が陸兄。

お父さんとお母さんは3年前に死んじゃった。

だから今はあたしとお兄ちゃん達の5人家族。


「兄貴心配してたぞ?・・なんかあった?顔赤いけど。」

「えっ/////」

顔赤い?やばいよう・・。

「初日そうそう好きな奴でも出来たか?」そう言って入って来たのは柚兄。
「ち、違うよ!!///」なんか顔が熱いよ///

「好きな奴なんてつくらせねーぞ?」少し怒った感じで入って来たのが、朔兄。
「ぶぅ・・。」いっつもこんなこと言う朔兄に、あたしは頬を膨らませた。

「海、ご飯だよ。おいで。」この優しいのが、陸兄。この家で、あたしの次におっとり系。(←え?w)

下に降りてみんなでご飯を食べた。陸兄は料理が上手。

「やっぱり陸兄のご飯はおいしいなあ!」
「そう言ってもらえると嬉しいよ。」

みんなでいるこの時間が一番幸せなんだ。

「ところで海。好きな奴って・・ほんとか?」
「好きな子なんて出来てないってばぁ!!」
「そうか、良かった・・。なんなら彼氏とかなんて一生作らないでもいいんだぞ?海は可愛いし、俺が彼氏になってやるぞ。」



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