一途な恋愛

先輩との出会い

チャイムが鳴り響く中、一日が終わろうとしていた。

「海ー！！」

教室の入り口の方で誰かの声がする。振り向くと、成美が立っていた。

「成美？どうしたの・・？」
「いや、一緒に帰ろうかと思って！」

成美から誘いに来てくれるなんて嬉しいなあ。

「あ、俺もね。」
「あんたはいいっつーの。」
「ひでーなー・・。」

この二人を見ているとつくづく仲がいいなあと思う。

「じゃあ行こっか♪」
「うん！」

廊下を歩いていると、成美が急にとまった。

「ごめん、ちょっと待っててくれる？職員室に用があって・・すぐ戻るから！」

そういうと、同じ階のすぐそこにある職員室へ向かった。

「成美って大変だね・・。」
「なんで？」
「なんか、入学したばっかなのに、すごい働いてる気がする・・。」

お昼と言い、放課後と言い・・。

「ああ、あれは、成美結構先生にいろいろ頼まれてんだよね。信頼されてるっつーかなんつーか。」

「そうなんだ・・。」

すごいなあ・・成美って、って思った。
そんな話をしていると、職員室から顔を出した成美が、煉くんを呼んでいる。

「俺？」

「そう！早く来て、先生呼んでる。」

煉くんどうしたのかな？

「ごめん、海ちゃん。ちょっと待ってて。」
「あ、うん！」

みんな行っちゃった・・。寂しいなあ。・・すぐ戻ってくるか。


ドンッ！