純愛ワルツ
「…お兄様って見た目によらず重いですね」


「お前は見た目どおりモヤシだな。こんなヒョロイ体で胡桃を守れんのか?」


「いてててっ!!」




肩甲骨と背骨を足でグリグリ押してくるお兄様。



何がしたいんだよ、このチビは。





「棗、柏木と仲良くなりたいなら素直にそう言えばいいじゃねぇか」


「は?」




お兄様、俺と親友(話が飛躍し過ぎ)になりたいの?



いや〜参ったな。


俺、男からもモテちゃうのか。





「誰がこんな死体まがいの奴なんかと」


「…お兄様…俺、ちゃんと生きてます」




ははーん。


お兄様は照れ隠しに毒を吐くんだな。




じゃあ照れ屋のガキに優しいお兄さんが一肌脱いでやるか。




「棗、何して遊ぶ?」

「黙れ、アオイ」

「…俺、アカネです」

「うるさい、キスケ」




はいはい。

もう何だっていいよ。





俺の背中の上でカツ丼を食べるお兄様に溜め息を吐くと


テレビを観ていた先輩がクリッとこちらに振り向いた。





「そうだ。柏木に聞きてぇ事があったんだ」


「はぁ…。何スか?」




てか、重い!!!!
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