純愛ワルツ
キモロン毛ぇぇええ!!


テメェのせいだ――!!



と、胸倉を掴んでやろうとしたら

先輩はお兄様を呼び止めた。




「まぁ待て、棗。俺もコイツはオススメなんざしねぇが、人の恋路に踏み入るのはいい趣味とは言えねぇな」


「大和はこのヤンデレの味方をするのか?」



ヤンデレって…俺?




「一応、大事な従業員なんでね。それに恋愛なんて他人の自由だろ。お前もいい加減、シスコンを卒業しろよ」


「大和は俺の味方になってくれると踏んでいたんだが…。どうやら大和には信頼されてるようだな、死んだ猫みたいな目をした変態は」




お…お兄様。


俺、罵られるの苦手っス。


罵るのは好きだけど。





「先輩…」

「ん?」

「…俺って病んでるように見えますか?俺の第一印象って死んだ猫なんスか?」



肯定したら殺す!




「棗は毒舌なんだよ。だから気にすんな」



吉澤先輩ぃぃい!

今日のアンタは素敵だ―!
< 20 / 144 >

この作品をシェア

pagetop