純愛ワルツ
「それより茜くんは医大生だったんですね」


「あ?あぁ。一応ね」


「凄いなぁ、医大生だなんて。インテリってヤツですね」


「まぁ、インテリよりヘンタイってよく言われるけど」




あれは傷付くんだよ、と


茜くんは笑った。





「あの、私。看護婦さんになるのが夢なんです!だから…」



茜くんが優しくさすってくれる手首に視線を落として意を決した。




「私に勉強、教えて下さいっ!!」



私って

こんなに大胆だったっけ?




でも…

こんな自分が

ちょっと好きだと思えた。






「もちろん。俺で良ければ」




恋って

こんなに素敵なものだったんだ。
< 31 / 144 >

この作品をシェア

pagetop