純愛ワルツ
「柏木!混んで来たからカウンターに戻れ!!」



彼女の愛らしさに目をやられていると、耳に変な雑音が入ってきた。



無視、無視。

今だけ俺の鼓膜破れろ。





「柏木!!聞こえてんだろ!!」



目が眩む―!

眩しくて可愛くて愛らしくて

視覚がやられる―!!
失明する―!!


でも、幸せ♪




「仕事しろ、仕事!!」


「いてっ!」




痺れをきらした先輩に殴られ、首根っこを掴まれてレジまで引きづられた。



ハッピータイムの邪魔すんなよ、キモロン毛。




「…クスっ」



ズリズリと引きづられる俺を見て彼女は笑った。




わ…笑ったぁぁぁ!

可愛いぞ、コノヤロー!
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