純愛ワルツ
「胡桃、地震苦手なの?」


「は…い。小さい頃、1人でお留守番してた時に…大きい地震が来て、それで…」


「トラウマになったって事か」




小さく頷くと、茜くんは更に強く抱きしめてくれた。




茜くんがいる…。




そう思ったら凄く安心した。






…って、アレ?


今、私………





「きゃ――――!!!!茜くんっ!こっち見ないで下さいぃぃ!!」


「え?…あっ…わ…悪い」





私、下着姿だったよ〜!!



もうやだ!!

恥ずかし過ぎる〜っ!!





「ひゃっ…!?」



一度体を離してくれた茜くんに、すぐにまた抱きしめられた。




嬉しさに勝ってしまった恥ずかしさのせいで、無意識に体が震える。





「俺が恐い?」


「違っ……!!」




違うんだよ、茜くん。



私、こんな経験ないからどうしていいのか分からなくて…。




本当は、嬉しいんだよ?






「胡桃、ちゃんとその可愛い顔を俺に見せて」




恥ずかしくて俯いていると、茜くんに両頬を掴まれた。


そして視線を合わせられる。
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