二番星が流れる夜
第一章
バギッ!!
「ソレ」は、ものすごい音をたてて折れた。
……いやっ、
正確には「折った」のだ。
「アンタ、本当にやったね…」
友達の優香は苦笑いしながら私の携帯を手にとる。
携帯は本来の向きとは逆に折られ、画面はひび割れて破片が落ちてきていた。
まるで車にでも引かれたように悲惨な状態だ。
なんでこんな風になってしまったのか。