あの世留学
「……」

頭の中がこんがらがって何も言えない。

「“あの世”にいらした方の生前のデータも、もうすぐいらっしゃる方のそれまでのデータも全て此処のコンピュータに入っております」


これがあの世の、一階……?


天使じいさんが歩き出したので私も付いて行く。

天使じいさんは、一番手前の列の中の一つのパソコンを覗き込み暫く何やら考えてから私にこう言った。

「もうすぐ“あの世”にいらっしゃる方のデータの中に谷川美咲さんの名前が有ります。
あなたのクラスメイトの美咲さんです」

「えっ!?」

どういう事?美咲がもうすぐあの世に…?死ぬって事?
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