smile

大切なもの…

その日そのまま
学校には行かなかった。蓮は家まで送って行ってくれた。

「今日はありがとっ」
「おう…」
「じゃあね…」
そう言って家に入ろうとした時、
「まゆ!まゆも…いなくなるなよ!ずっと一緒だからな」

蓮…ごめんね。
蓮の笑顔が優弥の笑顔と重なって見えたんだ
蓮は優弥に似てる…
そういっていつも私は
蓮という一人の男として見ようとしてなかったのかもしれないね…

「うん!」
「じゃあな」
「ばいばい」


ピピピピッーピピピッ
「うるさいなぁ」
目覚ましが鳴った
「だるっ」
とか思いながら
学校に行った。


「まゆ~!」
「結菜…」
「昨日何で来なかったの?心配したんだよ!電話も出ないし、メールの返事もないし…まぁ蓮くんが一緒みたいだったから?いいけど?」
結菜は少し怒っていた。
「ごめん~もしかして怒ってる~?」
「あたりまえでしょ!あたしには何も話してくれないんだもん」
「えっ…」
「あたしにだって、分かるよ。まゆには何か秘密があるんでしょ?それぐらい、いくらバカだからってわかるもんねっ」
「結菜…」
「無理に話せとは言わないよ…ただ、あたしってそんなに頼りないかな…」

結菜は寂しそうに笑っていた。
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