本と階段


わたしはその姿が今の自分の姿と見比べて少々腹が立ちその場所を過ぎ去りたかった



『あっ…!(椅子…!)』




わたしが椅子を見つけて喚声を上げてしまい“彼”が少しの間顔を上げたが、直ぐに顔を戻してしまった。


近くに椅子があったためわたしは仕方なくその場所に留まることにした。



わたしは袋から湿布を取り出し始めた


ガサガサ、と音を立てながら。
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