壊れかけた私たち




一瞬胸が苦しくなった

でも、それよりスッキリした
自分が居た








「……亜希ちゃんとのこと」


ポツリと優也が話し出した



「知ってたよ」



優也は思いっきり
こぶしを作って手に
力をいれていた



「俺の方こそ、ごめん

俺って弱いよなー
マジで凌介に嫉妬してた

でも、こうなったのも
全部俺のせいだな…


みゆ、ごめんな」



自分を責める優也を
見ていられなくなった






「……っ、友達になろう?」



頭を下げていた優也が
顔をあげた



いいでしょ!これ

ふふっと、笑ったら
優也も笑い返してくれて



「いや、親友だろ」




そう言ってくれた事が
嬉しくて嬉しくて涙が溢れた



「……んっ、ありがとう」



「おい、泣くなら
凌介んとこ行って泣け


親友だからお前の気持ち
なんでも分かんだよ

凌介の気持ちもなっ」




その優しさにまた涙が
出そうになったがこらえて
とびきりの笑顔を見せた



「優也…ありがとね」




「おう!」





すぐに教室から飛び出し
凌介のもとへ走り出した



目に映るものが昨日とは
全てが違って見えた


自分の気持ちも軽くなって
温かくなった




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