壊れかけた私たち



教室へ行ったら
凌介は居なくて



「あ、凌介来てる?」


「いや〜見てねーけど」



クラスの子に聞いても
まだ学校に来てないらしく
すぐに携帯に連絡した







――――――――




出ない



もう…凌介どこ?





「おい、凌介探してんだろ?」


振り返ると同じクラスで
凌介といつも一緒に居る
航太君だった




「うん、でも居なくて…」


ちょっと苦笑いで返したら


「メールで休むってきたぞ」


「え!休むの?」


「おー、なんか体調悪いって」


体調悪かったんだ…

せっかく話が出来ると
思ったのになー




落ち込んだ私は


「そっか……」


と言い、その場を後にしようとした



すると航太君はニヤリと笑って


「見舞い行けよ」


あいつ待ってるぞー

と、教室へ戻って私の鞄を
取ってきてくれた



「え…でも」



「行けよ

まだ朝なんだしバレねーよ」


私に鞄を押し付け

じゃあ、と教室に戻っていった



航太君……ありがと!


そう心の中で感謝して
凌介の家へ急いだ




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