壊れかけた私たち
席に着いて凌介を見たら
男子と仲良くはしゃいでた
その光景を見ながら
深くため息を吐いた
「…みーゆ!ため息ついたら
幸せ逃げるんだよ?」
その声に驚いて顔をあげると
亜希の顔があった
すぐに笑顔をつくり
「おはよー
今日、早いね?」
分かってるくせに
聞いてしまった
亜希の顔から
戸惑った表情が一瞬見えた
「う、うん。一本早い電車に
乗れたんだー!」
Vサインを作って
凄いでしょ!と言ってきた
「亜希のくせに〜」
「ヒドいな〜みゆのくせに」
周りからすればいつも通りで
仲良し二人組にでも
見えるのだろうか
お互い気付いているけど
核心に触れない、触れられない
今だって、今日、朝早かった
理由を分かっているなら
亜希に聞けば良かったんだ
「優也と一緒だったんでしょ?」
ってね…
_