壊れかけた私たち
その日の学校は終わり
放課後になった
「優也、遅いし」
ブツブツ文句を言う凌介を
亜希がもうすぐ来るよって
必死で宥めていた
いつもこの4人で帰るが
なんだか嫌になった私は
「ごめん!中学の時の友達が
こっちに来てるらしくて…
私、先に行くね?」
「えっ、そうなの?」
亜希が驚いた顔をした
そしてすぐに良かったね〜
と、笑顔になった
「うん!久しぶりで楽しみ」
嘘だと気付いているであろう
亜希に笑顔を見せて
凌介の方へ視線を向けた
怒った顔をした凌介に
ビクッとなりながらも
「じゃあ、ばいばい」
「うん、明日ね〜」
ひらひら手を振って
すぐに教室をあとにした
背中に凌介の強い視線を
感じたが振り返らなかった
_