空とあたしとあなた
柚舞の手を握ると俺の手の中に収まる程ちっちゃくて


ほんの少し力を入れるだけで、折れてしまいそうだった



それから少ししてから、病室に入ってきたおばさん


「おばさん
先生は何て…?」

「まだ詳しく検査してみないとよく分からないらしいから、明日検査してみる事になったわ」

「そうですか…」

「柚舞は大丈夫よ
この子、ちっちゃい頃から、病気ひとつしない元気な子だから」


そうだよな

俺が知ってる柚舞は、「蒼人」って大好きな笑顔で笑いながら、俺の名前を呼ぶ元気な柚舞だしな


柚舞なら、大丈夫だよな


しばらくおばさんに柚舞のちっちゃい頃の話しを聞きながら、柚舞が起きるのを待った


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