君にハートを盗まれた。
ヤキモチ
初デートから数週間が過ぎた頃。
いつものように、学校のげた箱前の廊下で先輩を待っていたあたしの目の前
「ヒカリ、待たせてごめんな」
ドキンとする笑顔であたしに微笑みかける先輩の姿。
「ううん。今、来たとこです」
先輩と付き合うようになって1ヶ月が過ぎても、あたしは相変わらず敬語を使っていて。
先輩は「彼女なんだから。敬語なんて使わなくていいんだよ」って言ってくれてるんだけど。
「ヒカリ、きょう帰りにCDショップ行かないか?俺、欲しいCDがあるから買いに行きたいけど。いい?」
一緒に並んで歩きながら、そう話しかけてくる先輩に、つい…
「いいですよぅ」
って言っちゃうわけで…。
「あっ、また“ですよう”って言った」
「あっ…」
先輩から言われて思わず口を手で塞いでいると
「次、言ったらヒカリからほっぺにキスなぁ」
なんて笑いながら無茶な事を言うようになった先輩。