君にハートを盗まれた。
永井くんが帰ったあと、ショップを出たあたし達は、街路樹を並んで歩いてるけど
先輩…ずっと黙ったままだ。
どうしたんだろう?あたし、何かしたかな?
不安に思いながら先輩の顔をチラッと見上げてみると
ヤッパリ…なんか表情が硬くて、怖い気がするよ。
どうしよう?どうしたらいいかよく分からないや。
無言のまま、通りかかった公園の前で
「ちょっと、寄っていこうか」
ようやく口を開いた先輩は、あたしの手を握ると、そのまま公園の中に連れて行った。