君にハートを盗まれた。
「先輩!?」突然のキスで、唇が離れたあとビックリしていると
「ワリィ。可愛いすぎてキスした」
ニカッてイタズラっぽく笑われたら、あたしは何も言えないよ。
ここ学校だよ。ほっぺだけでもメチャクチャ恥ずかしいのに。唇にキスなんて。恥ずかしすぎる!
真っ赤になりながら固まるあたしに
「そんな顔すると、もう一度するぞ」
少し照れながら言う先輩に「バカ」と小さく呟いた。
もうすぐしたら昼休みが終わる。次第に辺りが騒がしくなる廊下。
先輩は、あたしの手を引いて近くにある誰もいない教室に連れて行くとドアを閉めた。
「先輩?」
戸惑って先輩の顔を見ると
「そんな顔するから…我慢できない」
熱っぽい視線であたしを見ると、細く長い指で顎をクイッと上げて
「うっ…ぅ…」
今度は長いキスをした。