君にハートを盗まれた。
第四章
呼び出し
放課後。教室で先輩を待つあたしの唇にはまだ、先輩の唇の感触が残っていて。
人差し指で軽く唇に触れると、鼓動がまだバクバクと煩いぐらいに騒いでいる。
先輩のせいで、残りの授業なんて、全く頭に入ってこなかったよ。
積極的になってくれるのは嬉しいけど。
学校でのあのキスは、反則だよ。
早く先輩に会いたくなっちゃうじゃない。
教室の時計を見たら4:30過ぎ。
委員会が終わるの5時過ぎになるって言ってたっけ。
終わったら教室まで迎えに来ると話していた先輩の姿を
何度もドアを眺めて探してしまう。