君にハートを盗まれた。

先輩は、そのままジッとあたしの瞳を見つめ

おでこにコツンと自分のおでこをくっつけた。


「ホント…ごめん…」


「先輩のせいじゃない…だから、もう謝らないで…」


「うん…」



少しだけ口角を上げて笑うと先輩は、あたしをギュウと抱き締めてキスをした。


ザワザワと揺れる木々の葉

遠くから聴こえてくるはずの生徒達のざわめきも、何もかもが聴こえない。



まるで、この世界に、あたし達しかいないみたいに


あたし達は、互いに唇を重ね続けた。

誰にも、あたし達を離すことができないように…。




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