君にハートを盗まれた。
そして数日後、時々宮沢先輩と廊下ですれ違ったけど
宮沢先輩は、あたしに何も言って来なかった。
大西さんも、チラッと視線を感じるけど。
何も言わなくなった。
良かった…。ゴチャゴチャは苦手だもん。
平和な日々が一番だよね。
先輩とも、上手くいっている。
放課後。いつものように、先輩と並んで歩く帰り道。
「ヒカリ、本屋に行かないか?」
先輩の言葉で、学校から15分ぐらい歩いた距離にある本屋に来たあたし達。
参考書のコーナーで熱心に数学の参考書を読む先輩。
先輩、受験生だもんね。これから勉強で忙しくなるのかな。
あたしも、先輩の隣で数学の参考書を手に取り読んでみるけど…
サッパリ…分からないや。