君にハートを盗まれた。

そして数日後、時々宮沢先輩と廊下ですれ違ったけど


宮沢先輩は、あたしに何も言って来なかった。


大西さんも、チラッと視線を感じるけど。


何も言わなくなった。


良かった…。ゴチャゴチャは苦手だもん。


平和な日々が一番だよね。



先輩とも、上手くいっている。



放課後。いつものように、先輩と並んで歩く帰り道。


「ヒカリ、本屋に行かないか?」


先輩の言葉で、学校から15分ぐらい歩いた距離にある本屋に来たあたし達。



参考書のコーナーで熱心に数学の参考書を読む先輩。


先輩、受験生だもんね。これから勉強で忙しくなるのかな。


あたしも、先輩の隣で数学の参考書を手に取り読んでみるけど…


サッパリ…分からないや。




< 159 / 198 >

この作品をシェア

pagetop