君にハートを盗まれた。
先輩に手を引かれて、席を離れようとした時
「分かって。分かってるよ…けど…」
先輩を見つめる優花先輩の瞳があたしの心を締め付けた。
「分かってるなら、もういいだろう。これ以上、話すことは何もない」
先輩は、そう言って、あたしの手を引いてファーストフードを後にした。
優花先輩が気になって、窓ガラスから店内にいる優花先輩の姿を探したら
俯いて、涙をこらえてるように見えて
更に胸がギュウと締め付けられた。
だからって…だからって…先輩を優花先輩に渡すことなんて、できないよ…。