君にハートを盗まれた。
美空の言うとおりだよ。あんな事…。あんなイジワルなキスされたのに。

嫌いになれないなんて…。


自分でも、自分の気持ちが分からないよ。


結局、先輩の姿を見れないまま昼休みがもうすぐ終わろうとしていた。

あたし達は、5時限目の美術の授業の為、美術室へ向かう廊下を歩いていた。

「はぁ。結局先輩の姿みれなかったな…」

なんだか切なくなって、美術の教科書と筆箱を胸に抱きしめた。


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