君にハートを盗まれた。
だけどね…。先輩と、あたしが先輩を想う気持ちは違うんじゃないかなって。

そう思ってしまうんだ。


あたしが先輩を好きな想いが100なら先輩は60で。もしかしたら50もいってないんじゃないかなって…。


不安なんだ…。


あたしの瞳をジッと見つめたままの先輩。

もう一度聞いてみた。


「どうして…ですか?」

「どうして…か…」

先輩は、少し困ったような表情をして瞳を逸らした。

やっぱり…聞いてはいけない質問だったのかな?


先輩は、何かを考えているように、空を見上げた。


あたしには、その表情が、優花先輩のことを思っているように思えて。

胸がチクンと痛んだ…。



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