もしも、許されるのなら。
幸子叔母さんの家を出て一人で暮らす。

学校辞めて働く

それに早織ちゃんを巻き込めない。

「…それは出来ないよ」

「じゃあこうしよ?お金が必要でしょ?家は蕎麦屋だから住み込みで働きなよ。」

「え?」

「家を出て働くって考えてるんでしょ?だったら家においで。」

「…ありがとう。」


結局断れなかった。
支えてくれる人が欲しかったから。

早織ちゃんに甘えていいの…?


お母さん、お父さん、お兄ちゃんごめんなさい。


私はもう家族ではないと思ってください。

お世話になりました。



私は荷物をまとめて、幸子叔母さんの家を出た。

手紙を一枚置いて…。




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