もしも、許されるのなら。
「久しぶり。涼香」

何で、望の名前知ってるの?

日本になんでいるの?


「今、日本で働いてるんだ。それで後藤の家に行ったらここだって聞いて。」

「そう。望ね今、6才になるの。」

「そっかぁ。涼香とも6年ぶりだもんな」

「……うん。で今日は何で?」

「…謝りにきたんだ。」

謝る?

「あの時支えられなくてごめんな?…それと、産んでくれてありがとう。」

今更だよ…
泣きそう……。

「ううん。こちらこそ。」

「俺、狭いマンションだけど借りたんだ。一緒に暮らさないか?籍は入れられないけど、父親は俺だから。6年逃げてたけど…」

「大変だよ?望と暮らすの…私、6年暮らしてやっとママだって認めてもらえたの。望にとって周りにいる人は便利屋さんなんだよ?」

「頑張ってパパになる。何年かかってもいい。」

お兄ちゃん…

「うん。ありがとう。」

信じるよ。お兄ちゃん…






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