もしも、許されるのなら。
お兄ちゃんが今までのことを話した。
私はその隣で、黙って座っていた。


「…そう。知的障害…」

初孫が知的障害なんて嫌?
「勘当だ」とか言われちゃって、よくあるドラマみたいな展開になるのかな…

「…うん。」

でも隠すつもりもない。
だって望は何も悪くないから…

「もっと早く話して欲しかった。」
「え?」

「もっと早く言ってくれれば、助けられたのに…」

産むなって言ってた人に、出産報告できるわけない…
生まれた子は知的障害でした。なんて…
悪いことじゃないけど、親の反対押しきって出産して、その子に障害があったら、言いたくても言えないでしょ…



「…言わなくてごめんなさい」

とりあえず謝った。





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