もしも、許されるのなら。
「…離してください!!」
必死に抵抗する私を、彼方センパイは抱き締めた。

「やめて…下さい……。」
「好きだ。フリなんて嘘。」

「嘘つき!!大っ嫌い!!!」


振り払って逃げた。
無我夢中で逃げた…

私が好きなのはお兄ちゃんなのに…


最初から、私は彼方センパイに騙されてたんだ…

何もかもがもうイヤ…

誰を信じたらいいのか分からない。




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