もしも、許されるのなら。
彼方センパイがさっきの様子をお兄ちゃんたちに話している。

「…ごめんね?涼香……」

「あ、謝らないでよ…早織ちゃんは何も悪くないんだから…」

綾乃…先に裏切ったのは私だけど、あんな大声で言わないで欲しかった


亜由奈ちゃんは一樹君に抱きついて泣いてる

私もお兄ちゃんに抱きつきたい。


不謹慎にもそんなこと思ってる…



「涼香…」

―グイッ

ぎゅってお兄ちゃんに抱きしめられた。

「ごめんな…」

せっかく泣き止んだのに…
また泣いちゃうよ…?

ごめん、ってずっと繰り返してる。


「……皆して謝らないでよぉ…」




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